年下のひと

I n t r o d u c t i o n

現代女性に先んじて、誰よりも自由に生きた１９世紀の作家ジョルジュ・サンド。　彼女とミュッセとの永遠の恋がスクリーンを焦がす。

愛なき夫のもとを離れ、パリで作家として成功した２９歳のサンド。６歳年下のミュッセとの激しい恋によって彼女は愛の悦びをはじめて知るが．．．．。

１８３２年ロマン主義と革命が全盛のパリに男爵夫人オロール・デュドゥヴァンは二人の子供を連れて上京する。　愛せない夫のもとを去り共同執筆者ジュール・サンドーを頼ってきた。彼女はジョルジュ・サンドの名で独り立ちし、たちまち人気作家となる。　しかし、男装し、結婚制度を否定し女性の欲望について大胆に発言するサンドは同時に嫉妬と反発も買うことになる。出版社が催した自作の朗読会でサンドは一部の批評家から罵倒される。そんな彼女に声をかけ優しく励ましてくれたのが美貌の天才詩人として文壇の籠児となっていたアルフレッド・ミュッセ。作品を読んで感銘を受けたミュッセはある日彼女のアパートを訪ね始める。互いの作品を批評し合い刺激を与え合う二人はやがて友情から恋愛に変わっていく。だがミュッセの兄と母は形だけとはいえ人妻であり年上のサンドとの交際を認めずミュッセはやがて家を飛び出しサンドのアパートに移る。

C a s t & S t a f f

出演：　ジュリエット・ビノシュ　（女流作家　ｼﾞｮﾙｼﾞｭ･ｻﾝﾄﾞ）

　　　　　　ブノワ・マジメル　　　　（詩人　ｱﾙﾌﾚｯﾄﾞ･ﾐｭｯｾ）

　　　　　ステファノ・ディオニジ　（医師　ﾋﾟｴﾄﾛ･ﾊﾟｼﾞｪﾛ）

　　　　　　ロバン・ルヌッチ　　　　(編集者　ﾋﾞｭﾛｰｽﾞ)

　　　　　　カリン・ヴイアール　　　(女優　ﾏﾘ･ﾄﾞﾙｳﾞｧﾙ)

　監督：　デイアーヌ・キュリス

Profile of Hero／Heroin

　
ジュリエット・ビノシュ
１９６４年パリ生まれ。９３年「トリコロール/青の愛」でヴェネツィア映画祭女優賞、９６年「イングリッユ・ペイシェント」でアカデミー助演女優賞。　その他主な出演作は９２年「ダメージ」、　９５年「プロヴァンスの恋」など

ブノワ・マジメル
　１９７６年生まれ１２歳で｢人生は長く静かな河」でデビュー。　以後順調にキャリアを積み９６年「夜の子供たち」でセザール賞の新人男優賞ノミネート。　今フランスで最も有望な若手男優。

ステェファノ・デイオジニ
　１９６６年ローマ生まれ。８９年「Ｉｌ　ｓｅｇｒｅｔ」で映画デビュー。　９４年「カストーラート」に主演し、ダヴッド・デイ・ドナテッロ賞の想像特別賞を受賞し一躍注目を集める。　

ロバン・ルヌッチ
８３年本作品の監督ディアーヌ・キュリスの「女ともだち」にも出演。８４年に「Ｃ階段」に主演。９０年に｢宮廷円舞曲」、「マスカレード/仮面の愛」などに出演。

Production Note

監督は女優出身の女性監督ディアーヌ・キュリス。

ジョルジュ・サンド－1804年元帥の血を引く父と庶民の母の間にパリで生まれる。１８歳でカジミール・ディドヴァン男爵と結婚、２人の子供をもうける。１８３２年最初の小説「アンディアナ」で成功。ミュッセとの恋がスキャンダルとなる。ショパンらとも恋愛。１８７６年７１歳で死去。

アルフレッド・ミュッセ－１８１０年パリ生まれ。父は高級官吏で歴史関係の著作が有り、母方の祖父は詩人.１７歳で詩の世界へ。１８２９年処女詩集「スペインとイタリアの物語」で文壇の籠児となるが翌年の処女戯曲「ヴェネツィアの夜」の上演は不評に終わる。サンドと別れた翌年、１８３６年に長編小説「世紀児の告白」を出版したが健康を害し１８５７年４７歳の若さで死去。

　　　　　　　　　　　　（以上　パンフレットその他から引用）