すべては愛のために

I n t r o d u c t i o n

　　エチオピア、カンボジア、チェチェン、イギリスを舞台に、10年に渡って繰り広げられる男女二人の真実の愛の物語。英国貴婦人が貧困や飢餓で苦しむ国の人々を救済する青年医師と出逢い、秘めた愛情と葛藤しながらも過酷な現実の中で救援活動に身を投じていく姿を描く。主演は「１７歳のカルテ」「トゥームレイダー」のアンジェリーナ・ジョリーと「ボーン・アイデンティティー」のクライヴ・オーウェン。監督は「００７／ゴールデンアイ」のマーティン・キャンベル。

上映時間：　２時間７分
制作国　：　アメリカ　２００３年
日本公開：　２００３．１２．２０
原　　題　： BEYOND BORDERS
ジャンル：　ドラマ／ロマンス

Profile of Hero／Heroin

　
Angelina Jolie
　１９７５年ロスアンゼルス生まれ。　父親は名優ジョン・ポイト。『 17才の力ルテ』で初のアカデミ一助演女優賞（と3部門にわたるコールデン・グローブ賞は3回目、スクリーン・アクターズ・キルト賞〕を受賞した。　さらに、TNTの ”GEORGE WALLACE”では初のコールデン・グローブ賞を、HBOの”GIA”では2度目のゴールデン・グローブ賞を受賞。　この最後に挙げた2作品では、工ミー賞にそれぞれノミネートされている　また『マイ・ハート、マイ・ラブ』（99）では、ナショナル・ボード・オブレビューの”ブレークスルー・パフォーマンス賞（突出した演技賞）”を受賞している　主な出演作に　『ボーン・コレクタ-『（99）、『狂っちゃいないぜ』（99）、『60セカンズ』（2000）など

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

Clive Owen
　インディペンデント系の作品「ルール・オブ・デス／カジノの死角」における演技で国際的な注目を集めたクライヴ・オーウェンは、イギリス出身の実力派俳優。ロバート・アルトマン監督の「ゴスフォード・パーク」をはじめ、マット・デイモンと共演した「ボーン・アイデンティティー」、ジョン・フランケンハイマーやアン・リー、ガイ・リッチーなど錚々たる面々が演出を手がけたBMWのインターネット版短編シリーズ“The Hire”などの作品で着実にキャリアを築く。その他の主な作品は「クローズ・マイ・アイズ」や「ベント／堕ちた饗宴」、「グリーンフィンガーズ」など。

The Director

　監督のマーティン・キャンベルはエンターテインメント性の高い作品づくりで、常に観客の期待に応え続ける。　前作「バーティカル・リミット」では、批評家から高い評価を受け、全世界で興行収入2億ドルを超える大ヒットを記録。また、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされた「マスク・オブ・ゾロ」は、キャサリン・ゼタ=ジョーンズとアントニオ・バンデラスを世界的スターの座へと押し上げた作品としてあまりにも有名だ。‘96年の「007／ゴールデンアイ」は3億5千万ドルを超える大ヒット、ジェームズ・ボンドの輝かしい歴史に新たな1ページを加えている。

Production Note

　製作スタッフが直面した最初の難関は、エチオピアの難民キャンプを正確かつ安全に描き出すことだった。80年代に大飢饉に襲われたエチオピアの難民キャンプを再現するため、スタッフはナミビアの海辺のリゾートであるスワコプムントから40分ほど北部にあるナミブ砂漠に一大セットを建築。遠く離れた地方から様々な部族の人々を集め、 2000人にも上るエキストラが映画に参加したという。　またカンボジアのシーンはタイで撮影を敢行。ポル・ポト率いるクメールルージュの支配下にあったカンボジアの救済キャンプや危険に満ちたジャングルでの逃亡シーンの撮影には、北タイにあるチェンダオの小さな街の周辺が撮影場所に選ばれている。加えて、プノンペンでの撮影は観光地の一つでもあるカンチャナブリの川辺とバンコクの2ヶ所で行われた。　さらにチェチェンのシーンはカナダ東部のケベック州で行われたが、過去50年間で最も暖かい冬の影響で氷が溶けてしまうハプニングに見舞われるなど、リアリティーを追及するスタッフの苦労は並大抵のものではなかった。

　　　　　　　　　　　　（以上　パンフレットその他から引用）

鑑賞後の一言
　安穏として暮らす既婚の女性がある日突然アフリカ難民のボランティア活動に目覚め、自ら厳しい環境の地へ飛びだすが、一カ所でのボランティアを始めたかと思うと、一旦普通の生活に戻り、またしばらくすると別な地域の難民キャンプに出かけるなどの繰り返しで、結局は好きになったボランティアの男が移動するたびにその地へ出かけるという展開は、期待してみている観客にとっては、いい加減なボランティアと思ってしまう。　結局は邦題通り人妻の恋愛にほかならない。もう少し感動的かと思っていたが、中途半端なシナリオ。　一方では、生々しい飢餓と難民生活の描写を観て難民問題や南北問題など、援助とは何かを考えさせられる映画でもありました。