I n t r o d u c t i o n 

C a s t  &  S t a f f

　ジョン・キューザック　・・・・・・・・・・　（陪審員　ニック・イースター）
　ジーン・ハックマン　・・・・・・・・・・・　（陪審コンサルタント　ランキン・フィッチ）
　ダスティン・ホフマン　・・・・・・・・・・　（弁護士　ウェンドール・ローア）
　レイチェル・ワイズ　・・・・・・・・・・・　（ニックの彼恋人　マーリー）
　ブルース・デイヴィソン　・・・・・・・　（弁護士　ダーウッド・ケーブル）
　
　監督／　　ゲイリー・フレダー

Profile of Hero／Heroin

　
John Cusack
　1966年生まれ。『ハイ・フィデリティ』（00）で主演、プロデューサー、共同脚本を担当し、ゴールデン・グローブ賞男優賞ノミネート。『マルコヴィッチの穴』（99）ではインデペンデント・スピリット・アワード男優賞にノミネートされた。他の出演作は『シュア・シング』（85）『エイトメン・アウト』（88・未）『テープヘッズ』（88）『セイ・エニシング』（89）『シャドー・メーカーズ』（89・未）『グリフターズ／詐欺師たち』（90）『ハリウッドにくちづけ』（90）『トゥルー・カラーズ』（91・未）『ウディ・アレンの影と霧』（92）『ブロードウェイと銃弾』（94）『ケロッグ博士』（94）『訣別の街』（96）『コン・エアー』（97）『真夜中のサバナ』（97）『シン・レッド・ライン』（98）『クレイドル・ウィル・ロック』（99）『狂っちゃいないぜ』（99）など。

Gene Hackman
　　「フレンチ・コネクション」（71）で主演男優賞、「許されざる者」（92）で助演男優賞と2度のアカデミー賞を受賞したほか、数々の賞に輝く。1931年カリフォルニア州リバーサイド生まれ。軍放送のDJをつとめ、除隊後、さまざまな地方ＴＶ局で働く。　スクリーン・デビューは、「リリス」（64）で、その後はコメディからアクション、西部劇からシリアス・ドラマまで幅広いジャンルで活躍し、70本以上の映画に出演している。主な作品に、「ポセイドン・アドベンチャー」（72）、「レッズ」（81）、「ミシシッピー・バーニング」（88）、「私の中のもうひとりの私」（89）、「ザ・ファーム／法律事務所」（93）、「ゲット・ショーティ」（95）、「クリムゾン・タイド」（95）、「バードケージ」（96）、「目撃」（97）、「エネミー・オブ・アメリカ」（98）、「エネミー・ライン」 “The Royal Tenenbaums”（01）。

Dustin Hoffman
　1937年、米カリフォルニア州生まれ。ニューヨークで、オフ・ブロードウェイ、ブロードウェイの舞台に出演。マイク・ニコルズ監督によって、『卒業』（'67）の主役に抜擢され、アカデミー主演男優賞にノミネート。一躍ニュー・タイプのスターとして脚光を浴びた。その後はアカデミー賞ノミニーの常連となり、『真夜中のカーボーイ』（'69）『レニー・ブルース』（'74）で主演男優賞候補に。『クレイマー、クレイマー』（'79）で初受賞を果たしたのち、『トッツィー』（'82）で再びノミネート。『レインマン』（'88）で二度目の受賞に輝き、『ウワサの真相／ワグ・ザ・ドッグ』（'97）でも候補にあがる。他の代表作は、『ジョンとメリー』（'69）『小さな巨人』（'70）『わらの犬』（'71）『パピヨン』（'73）『マラソンマン』（'76）『大統領の陰謀』（'76）『ファミリービジネス』（'89）『ディック・トレイシー』（'90）『アウトブレイク』（'95）『スリーパーズ』（'96）『ジャンヌ・ダルク』（'99）『ムーンライト・マイル』（'02）など。

Rachel Weisz
　１９７１年イギリスのロンドン生まれ。　１７歳で女優になることを決意。名門ケンブリッジ大学で英文学を専攻する傍ら、“トーキング・ダン”という劇団を結成し、エジンバラ演劇祭でガーディアン賞を受ける。その後も舞台を活躍の場とし、ロンドン批評家協会の新人賞を得る。映画デビューは９６年の「魅せられて」で、同年には「チェーン・リアクション」でハリウッド・デビューも果たす。９９年「ハムナプトラ／失われた砂漠の都」に続き、「スターリングラード」、そして０１年の「ハムナプトラ２　黄金のピラミッド」では格闘シーンにも挑戦したが、今なお舞台活動にも熱を入れている。

The Director

　監督のゲイリー・フレダーは1965年、米バージニア州生まれ。USC在学中から短編映画で腕を磨き、卒業プロジェクトの「Air Time」はTVでも放映された。本格的なプロ・デビューは、TVシリーズ「ハリウッド・ナイトメア」の「Seance」のエピソードで、新人離れした手腕を発揮。'93年にはTVシリーズ「ホミサイド／殺人捜査課」の1エピソードを監督し、『デンバーに死す時』（'95）で映画デビューを飾った。この作品は、コニャック映画祭の批評家賞と審査員特別賞を受賞。さらに『コレクター』（'97）を大ヒットに導き、サスペンスの新しい旗手として脚光を浴びた。その他にも『サウンド・オブ・サイレンス』（'01）、ゲイリー・シニーズ主演のSF『クローン』（'02）と、次々に話題作を放った。

Production Note

鑑賞後の一言
　法廷を舞台にした映画は、それほど多く観ていないが、おおよそ展開が想像できて、観る側も自分の好むシーンの数々を期待する。　しかし、この映画ではちょっと想像しなかったストーリーで日本にはないアメリカ独特の陪審制度による裁判の水面下での裏工作を描いている。　裁判の裏と表で繰り広げられる頭脳戦は結構楽しめた。　主役は当然、ダスティン・ホフマンとジーン・ハックマンかと思っていたら、むしろジョン・キューザックの知的で謎めいた演技がこの映画の主役として一番印象に残る結果だった。