ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ

I n t r o d u c t i o n

妹はチェロの天才だった。　でも人生の天才ではなかった。

天才の妹と寛容に徹した姉の慈愛。

強烈な光芒を残し彗星のように去った天才チェロリスト

音楽好きの母に育てられた優等生の姉ヒラリーとおてんばで気の強い妹ジャクリーヌ。　二人が幼少の頃二人そろってはじめてパーリーの音楽コンクールでに出場。　ヒラリーはフルートで優勝し、ジャクリーヌは最年少でチェロ部門の優勝で姉以上の観客の熱狂的な拍手を浴びる。はじめて夫味わう姉妹の間のライバル意識。仲の良かった姉妹は少しづつ異なる人生を送り始める。妹の才能の前には姉は音楽家になる事を諦め、平凡な人生を歩むしかなかった。　しかし妹のジャクリーヌにとっては姉が得た平凡な女の幸せこそ手にしたかったものだった。やがて天才ピアニストダニエル・バレンボイムと結婚したジャクリーヌは結婚生活と演奏生活の両立に心身ともに疲労、混乱しついに姉の夫とのセックスを要求する。　ジャクリーヌにとって大人になっても姉は憧れの人で姉の持っているものはすべて自分も手にしたかったのだ。

C a s t & S t a f f

出演：　エミリー・ワトソン　　　　（ジャクリーヌ・デュ・プレ）

　　　　　　レイチェル・グリフィス　　（ヒラリー／ジャクリーヌの姉）

　　　　　ジェイムズ・フレイン　　　（ジャクリーヌの夫で名ピアニスト）

　　　　　　デビッド・モリシー　　　　(ヒラリーの夫)

　　　　　　チャールズ・ダンス　　　（ジャクリーヌの父）

　　　　　　セリア・イムリー　　　　　（ジャクリーヌの母）

　監督：　アナンド・タッカー

Profile of Hero／Heroin

　
エミリー・ワトソン
１９６７年イギリス生まれ。　デビュー作「奇跡の海」でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞にノミネート。　主な作品は「ボクサー」、「三人姉妹」、「子供の時間」　舞台でも活躍。

レイチェル・グリフィス
　９６８年オーストラリア生まれ。　映画デビュー作「ミュリエルの結婚」でオーストラリア映画批評家協会賞受賞。　代表作はフルモンティー」、マイ・スウィート・シェフィールド」

ジェイムズ・フレイン
　映画デビューは「永遠の愛に生きて」他にも「恋する予感」、「永遠の夢」に出演。　「エリザベス」でスペインの大使役を演ずる。　

ローラ・ダーン
父親は俳優のブルース・ダーン、母親がダイラン・ラッドという芸能一家に生まれ１１歳の時から映画デビュー。８５年の「スムース・トーク」で新人賞、その他「ブルーベルベッド」などに出演。

Production Note

戦後のイギリスで神聖化された天才チェロリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレの半生をジャクリーヌの姉ヒラリーと弟のピエールが書いた記録を原作として作られた映画。

実在する音楽家をリアルに熱演した英国の演技派エミリー・ワトソン。　感情的な部分で彼女なりのジャクリーヌ像を見事に作り上げた。　その演技の素晴らしさはアカデミー主演女優賞ノミネートという快挙によっても証明された。

　　　　　　　　　　　　（以上　パンフレットその他から引用）