ＭＲ．ディーズ

I n t r o d u c t i o n

　　相も変わらずいっこうに盛り上がらぬ日本での人気を尻目に、アメリカ本国では快進撃を続けるアダム・サンドラー。のらりくらりした台詞回し以外にこれといったギャグとてなく、古くはジェリー・ルイスのような完全なる道化にもなり切れず、ジョン・ベルーシやマイク・マイヤーズのような一心同体的当たり役もないサンドラーが何故これほどウケるのか？　……それは彼の全身からにじみ出る柔らかな空気を感じれば理解できるんじゃないか？　気弱で無能で幼児性格丸出しのダメ男（これがアダムの定番キャラ）を演じても、決して薄汚くならない清潔感があるのだ。アメリカの片田舎のピザ店主ディーズは、大会社オーナーの叔父が急死して持ち株を彼に残したために、会社オーナーに。ＴＶ番組のレポーター、ベイブは、彼を取材するため職業を隠して彼に接近。一方、会社重役チャックは、会社の乗っ取りを企んでいた。　全米の人気コメディアン、アダム・サンドラー主演＆製作で36年製作の名作「オペラハット」を大胆にリメイク。彼が恋するリポーター役で、ウィノナ・ライダーが共演

上映時間：　１時間３６分
制作国　：　アメリカ　２００２年
日本公開：　2003. 2. 15
原　　題　：　MR. DEEDS
原　　作　：　

Profile of Hero／Heroin

　
Adam Sandler

　１９６６年ニューヨーク生まれ。学生時代からスタンダップ・コメディアンとしてコメディアン・クラブの舞台に立つ。１９９５年「アダム・サンドラーはビリー・マジソン/一日一膳」で映画デビュー。主な出演作は「俺は飛ばし屋」、ドリュー・バリモアと共演した「ウェディング・シュガー」、「ウォーター・ボーイ」、　「ダーティー・ボーイズ」、００年『ビッグ・ダディ』など
　　　　　　　　　　　　　　

Winona Ryder

　　1971年ミネソタ州生まれ。ファースト・ネームの“ウィノナ”は、生まれた町の名から付けられた。13歳の時に芸能プロダクションに見出され女優としてのキャリアをスタート。86年の『ルーカスの初恋メモリー』でスクリーン・デビュー。知的で美しく、10代の少女から大人の女性までを巧みに演じる彼女の人気はまたたく間に上昇し、一躍ハリウッドのトップ女優の仲間入りを果たす。90年の『恋する人魚たち』でのゴールデン・グローブ賞助演女優賞ノミネートを皮切りに、93年のマーチン・スコセッシ監督作品『エイジ・オブ・イノセンス　汚れなき情事』では同賞助演女優賞受賞とアカデミー賞ノミネートを、翌94年の『若草物語』ではアカデミー賞主演女優賞のノミネートを受けるなど、演技の素晴らしさには定評がある。他に『シザーハンズ』（90年）、『ドラキュラ』（92年）、『キルトに綴る愛』（95年）、『ロスト・ソウルズ』（99年）、『オータム・イン・ニューヨーク』（00年）などの話題作に出演。。

The Director

　監督のスティーブン・ブリルはボストン大学の映画学部を卒業後ロスアンゼルスへと移住。脚本家として映画業界に加わる。偶然、幼児ホッケー教室を見学したことから生まれた脚本が92年に『飛べないアヒル』として公開されると、映画は大ヒットを記録し、彼の名も一躍有名になった。彼の脚本、製作総指揮で『D2 マイティ・ダックス飛べないアヒル2』（94年）、『D3 マイティ・ダックス飛べないアヒル3』（96年）の続編も生まれている。初監督作品は95年のベン・スティラー主演作『ヘビーウェイト／サマー・キャンプ奪還作戦』。役者としても活躍しており、『セックスと嘘とビデオテープ』（89年）、『ハリウッドにくちづけ』（90年）、『シザーハンズ』（90年）、『バットマン・リターンズ』（92年）等に出演。アダム・サンドラー作品でも『ウェディング・シンガー』（98年）、『ビッグ・ダディ』（99年）ほか多数に出演しており、『リトル・ニッキー』（00年）では出演ほか監督・脚本も手がけている
　　　　　　　　　　　　　　　

Production Note

作品ごとの意外な出演者は、彼の作品の見所のひとつとなった。そして、本作でもサンドラー人気の凄さを物語るビッグ・ネームが登場。テニス界からは悪童として有名なスーパースター、ジョン・マッケンローが、宗教界からは次期大統領選に出馬するとも噂されているアル・シャープトン師が、それぞれ本人役で出演した。シャープトン師曰く、「彼はとても神経が細やかで、いろいろ気を遣ってくれる。スターというより、タレント・コーディネーターのようだよ」。各界の著名人が喜んで出演してくれるのも、彼の面倒見のよさの賜物なのだ。
　　　　　　　　　　　　（以上　パンフレットその他から引用）