I n t r o d u c t i o n 

　ハリウッドで娯楽大作を撮れる貴重な女性監督として知られるベティ・トーマスが監督＆製作を手掛けた『アイ・スパイ』は、国家機密任務を依頼された国家保安局BNSのスペシャル・エージェントと無敵のボクシング・チャンピオンという意外性あるコンビが繰り広げるスパイ・アクション超大作。オリジナル版は1965?68年に全米NBC系で放送された人気テレビシリーズだ。

　主役のコンビを演じるのは役柄と同じように意外な組み合わせのふたり。スペシャル・エージェントには『シャンハイ・ヌーン』『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』などで俳優、脚本家として注目度急上昇中の才人、オーウェン・ウィルソン。ボクシング・チャンピオンには『ナッティ・プロフェッサー』『ドクター・ドリトル』などで衰えぬ人気を誇るエディ・マーフィ。また、『007／ゴールデンアイ』『X-メン』のファムケ・ヤンセンや『時計仕掛けのオレンジ』の伝説的怪優マルコム・マクダウェルなど周りを囲む俳優陣にも注目が集まる。


上映時間：　１時間３６分
制作国　：　アメリカ　２００２年
日本公開：　2003. 4. 26
原　　題　： I-SPY
原　　作　：　

C a s t  &  S t a f f

　オーウェン・ウィルソン　・・・・・・・・　（国家保安局エージェント　アレックス・スコット　）
　エディー・マーフィー　・・・・・・・・・・・・・・　（無敵のプロボクサー　ケリー・ロビンソン）
　ファムケ・ヤンセン　・・・・・・・・・・・・・・・・　（女性エージェント　レイチェル・ライト）
　マルコム・マクダウェル　・・・・・・・・・・・・　（武器商人　アーノルド・ガンダーズ）


　監督／　　ベティー・トーマス

Profile of Hero／Heroin

　
Owen Wilson
ハリウッドが大注目している若手スターのウィルソンは、1968年テキサス州ダラス生まれ。作家志望でテキサス大学英文科に入学するが、戯曲の授業でウェス・アンダーソンと知り合い、演技に目覚める。91年に卒業後、アンダーソンの初監督作品「アンソニーのハッピー・モーテル」（96）に主演して映画デビュー。アンダーソンとは、監督第2作の「天才マックスの世界」（98・Ｖ）、3作目のダーク・コメディ“The Royal Tenenbaums”（01）でもコンビを組んでいる。　その他の出演作には、「ケーブルガイ」（96）、「アナコンダ」（97）、「アルマゲドン」（98）、“Permanent Midnight”（98）、「ホーンティング」（99）、ジ「シャンハイ・ヌーン」（00）、「ミート・ザ・ペアレンツ」（00）、“Zoolander”（01）などがあり、現在はエディ・マーフィと共演の“I Spy”を撮影中である。また、「シャンハイ・ヌーン」の続編“Shanghai Knight”が次に控えている。妻は女優のジーナ・ガーション。
　　　　　　　　　　　　　　　　

Eddie Murphy
19才にして「サタデー・ナイト・ライヴ」にレギュラー出演開始。人種ネタ＆放送禁止用語連発の元祖マシンガントークで大ブレイク。ロサンゼルスを駆け巡るスピーディーなアクション・コメディー『48時間』でついに映画デビュー。『大逆転』で、映画出演２作目にして早くもゴールデングローブ賞にノミネート。ハイテンションでカタ破りなロス警官：アクセル・フォーリ−を演じた『ビバリーヒルズ・コップ』で正真正銘のトップスターへ！。その後、87,94年と10年間にわたって続編がつくられる。生まれ育ったニューヨークを舞台にした『ハーレム・ナイト』(89)で映画監督としてもデビュー。同時に脚本、主演もこなす。『ナッティ・プロフェッサー／クランプ教授の場合』で1人７役という離れ業を披露。この作品を大ヒットに導きスターとして完全復活を果す。ハマり役の一つ、ドリトル先生を再度演じた『ドクター・ドリトル2』でまたも世界中を笑いの渦へ。『シュレック』のドンキー役ではなんと、声優にしては異例の英国アカデミー賞助演男優賞にノミネート。。

Famke Janssen
１９６５年オランダのアムステルダム生まれ。モデルとしてキャリアをスタート。その後渡米して大学で文学を専攻。映画デビューは９２年「海辺の殺人者」以後９５年「００７／ゴールデンアイ」の女殺しや００年「Ｘ−メン」の超能力を持つ女性科学者など、美貌を生かして娯楽大作で活躍する一方９８年「相続人」でロバート・アルトマン、９８年「セレブリティ」でウディ・アレンと組むなど、一流監督との仕事もこなしてきた。その他の出演作には９７年「バッドデイズ」、９８年「ザ・グリード」、９８年「ラウンダーズ」、「パラサイト」、００年「Love and Sex」、０１年「サウンド・オブ・サイレンス」などがある。

The Director

　女性監督のベティー・トーマスは１９４８年米国セントルイス生まれ。女優としてキャリアをスタートしＴＶシリーズ「ヒル・ストリート・ブルース」のルーシー・ベイツ役で人気を確立。その後ＴＶ監督業に進出し「天才少年ドギー・ハウザー」、「ＦＢＩ特別捜査官」などを手がける。映画初監督作品は９２年「オンリー・ユー」、その他９５年「ゆかいなプレディー一家」、９７年「プライベート・パーツ」、９８年「ドクター・ドリトル」など。


　　　　　　　　　　　　　　

Production Note

鑑賞後の一言
　ドダバタ喜劇のスパイ映画で、時には００７ばりのスパイグッズも登場するが、全体的にスローテンポで中だるみも感じた。　エディー・マーフィーはいつもながらのキャラでコミカルだが無敵のプロボクサーがスパイ･エージェントとなってミッションに参加する設定もいまいちしっくり来なかった。