5月の映画−3

鑑賞日: 2003.5.17

エ ニ グ マ


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解 読 せ よ

I n t r o d u c t i o n 

 第2次大戦下のイギリスを舞台に、ドイツ軍の難解な暗号システムに挑む暗号解読チームの活躍を描いたロバート・ハリスのベストセラー『暗号機エニグマへの挑戦』を映画化。主人公の天才数学者が暗号解読と元恋人の失踪という2つの謎に立ち向かう。監督は「ワールド・イズ・ノット・イナフ」のマイケル・アプテッド。出演は「M:I−2」のダグレー・スコットと「タイタニック」のケイト・ウィンスレット。
 1943年、イギリス軍の暗号解読センター。ここに様々な分野のエキスパートが集められナチスドイツの暗号化装置“エニグマ”機の解読が進められていた。その頃、チームの中心的存在で若き天才数学者のジェリコは、同じセンターで働く恋人クレアと喧嘩別れしたことが原因で神経衰弱に陥り、強制的に休暇を取らされていた。そんなある日、彼は急遽センターに呼び戻される。ようやく解読に成功したエニグマの暗号コードが突然変更されたのだ。連合軍は一転して窮地に立たされる。イギリス諜報部のウィグラムはこの一件でチーム内にスパイがいると睨み捜査を開始する…。
上映時間: 1時間59分
制作国 : イギリス 2001年
日本公開: 2003. 5. 17
原  題 : Enigma
原  作 : ロバート・ハリス 『暗号機エニグマへの挑戦』


 

C a s t  &  S t a f f

 ダグレー・スコット ・・・・ (イギリス暗号解読員 トム・ジェリコ)
 ケイト・ウィンスレット ・・・・・・・・・・・・・ (イギリス暗号解読センター ヘスター・ウォレス)
 サフロン・バロウズ ・・・・・・・・・・・・・・・ (イギリス暗号解読センター クレア・ロミリー)
 ジェレミー・ノーサム ・・・・・・・・・・・・・ (イギリス諜報部 ウィグラム)
 ニコライ・コスター・ワルドウ ・・・・・・・・ (イギリス暗号解読員 パック)

 監督/  マイケル・アプテッド
プロデューサー/ミック・ジャガー

 

Profile of HeroHeroin

 
Dougray Scott
1965年、スコットランド生まれ。ウェールズ音楽演劇学校を卒業する。TVシリーズ「Soldier Soldier」で注目され、イアン・バンクスの小説が原作の、数々の賞を受賞したTVミニシリーズ「The Crow Road」で人気を得る。映画デビュー作は、94年のフィービー・ケイツ主演『プリンセス・カラブー』。その後、『ツイン・タウン』(97)、小説家ロバート・グレーヴスに扮した『Regeneration』(97)、モーガン・フリーマンと共演した『ディープ・インパクト』(98)、ヘンリー王子役でドリュー・バリモアと共演した『エバー・アフター』(98)、『This Year's Love』(99)、ビル・フォーサイス監督の『Gregory's Two Girls』などに出演。 そして2000年、ジョン・ウー監督の『M:I−2』で、トム・クルーズの敵役を演じて世界的にその名を知られる。
                


Kate Winslet
1975年、イギリス生まれ。両親は舞台俳優で11歳の時にCMデビューを果たす。映画デビューは、ピーター・ジャクソン監督の『乙女の祈り』(94)。国際的にも一躍注目される。続くアン・リー監督の『いつか晴れた日に』(95)ではエマ・トンプソン、ヒューグラント、アラン・リックマンらと共演、この演技でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされる。その後、マイケル・ウィンターボトム監督の『日陰のふたり』(96)、ケネス・ブラナー監督の『ハムレット』(96)に出演。そして97年、世界中で記録的な大ヒットとなったジェームズ・キャメロン監督の『タイタニック』でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞の主演女優賞にノミネートされ、最も期待される若手演技派女優としてその名を知らしめた。スターとして認知されてからもハリウッドにとどまらず、ギリーズ・マッキノン監督の『グッバイ・モロッコ』(96)、ハーヴェイ・カイテル共演、ジェーン・カンピオン監督の『Holy Smoke』(99)、ジェフリー・ラッシュ、ホアキン・フェニックス、マイケル・ケインらと共演したフィリップ・カウフマン監督の『クイルズ』(00)、実在の作家を演じた『アイリス』(01)など様々な作品に出演している。
 

The Director


 監督のマイケル・アプテッドは1941年、イギリスのバッキンガムシャー生まれ。ケンブリッジ大学で歴史と法律を学んだ後、「7 Up」という短編作品で14人の7歳児を選んでインタヴューし、「映画史上最も人を夢中にさせたドキュメンタリー」のナンバー1に輝く。
 映画監督としてのデビュー作は、73年の『Triple Echo』。80年の『歌え! ロレッタ・愛のために』ではアカデミー賞の作品賞を含む数部門にノミネート。
 その他の主な監督作品は、ヴァネッサ・レッドグレーヴ主演の『アガサ・愛の失踪事件』(79)、ジョン・ベルーシ主演のコメディ『Oh! ベルーシ絶体絶命』(81)、『家族の絆』(84)、『ゴーリキー・パーク』(84)、スティングの音楽活動を追いかけたドキュメンタリー『スティング ブルー・タートルの夢』(85)、『S.O.S.ドクター・ノーグッド!』(86)、実在のマウンテン・ゴリラの保護に人生を捧げた女性学者を描いた『愛は霧のかなたに』(88)、ジーン・ハックマン主演の『訴訟』(90)、『サンダーハート』(92)、マデリーン・ストウ主演のサスペンス『ブリンク 瞳が忘れない』(94)、ジョディ・フォスターが製作・主演を務めた感動作『ネル』(94)、ヒュー・グラント主演の医療サスペンス『ボディ・バンク』(96)、ソフィー・マルソーの出演が話題になった007シリーズの大ヒット作『ワールド・イズ・ノット・イナフ』(99)、ジェニファー・ロペス主演の『イナフ』(02)など。

Production Note

プロデューサーのミック・ジャガーと彼の製作パートナー、ヴィクトリア・ペアマンがロバート・ハリスの原作に惹かれたのは、暗号コードの謎と美しき女性の謎という、二つの別次元の謎が絡まっているところだった。「この物語は1943年、つまり僕が生まれた年の話なんだ。機密法によって70年代まで誰も暗号解読者の存在すら知らなかった。つまり、これは第二次世界大戦について最後に明かされた秘密なんだ」とジャガーは語る。

 撮影で実際にブレッチリー・パークを使うことはできなかった。現在、ブレッチリー・パークはきちんと管理されて博物館として公開されているが、周辺には近代的なビルがたくさん建っていて、どうしてもカメラ・フレームの中に入ってしまうからだ。スタッフは、ロンドンの北にある美麗な建物、チチェリー・ホールを外観として使うことにし、その周りには1943年当時、何千人もの人たちがそこで働いていたようなハット(小屋)の数々を臨時で建てることにした。プロダクション・デザイナーのジョン・ビアードは、暗号解読に使う“ボンブ”のレプリカを6機制作し、撮影終了後には展示用にブレッチリー・パーク博物館に寄付した
            (以上 パンフレットその他から引用)

 

鑑賞後の一言
 今週特に見たい作品はなく、迷ってこの作品にしたが、見終わってみると、ハラハラさせる展開の連続で結構楽しめた映画である。 戦争物だが、暗号解読チームの活躍に的を絞ったストーリーで、サスペンスの要素も含んでなおさら観客を考えさせ引きつけたと思う。 ケイト・ウィンスレットは私が見た中ではタイタニック以来で、地味な雰囲気ながら、また違った演技を見せてくれて、なかなか好感が持てた。


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