I n t r o d u c t i o n 

　ジェイソン・ボーンを主人公にしたロバート・ラドラム原作の国際ポリティカル・サスペンス３部作の第１作目にあたる同名小説（邦題は『暗殺者』）を映画化したサスペンス・アクション。主演はこれが本格アクション初チャレンジとなる「グッド・ウィル・ハンティング／旅立ち」「リプリー」のマット・デイモン。監督は「スウィンガーズ」のダグ・リーマン。ヨーロッパの各地を舞台に、記憶を失った男が、戦闘能力を備えた自分の正体を突き止めようと奔走しながら、次々と現われる暗殺者たちとの攻防に巻き込まれていくさまをスリリングに描く。
　

上映時間：　1時間59分
制作国　：　アメリカ
日本公開：　2003.1.25
原　　題　：　The Bourne Identity
原　　作　：　ロバート・ラドラムが1980年に発表した傑作ミステリー゛暗殺者″

C a s t  &  S t a f f

　マット・ディモン　・・・・・・・　（記憶喪失の男　ジェイソン・ボーン）

　フランカ・ポテンテ　・・・・・・・・・　（放浪癖の女性　マリー）

　クリス・クーパー　・・・・・・・・・・　（ＣＩＡチーフ　テッド）

　クライブ・オーウェン　・・・・・・・　（殺し屋　教授）

　ブライアン・コックス ・・・・・・・・　（ＣＩＡ局長　ウォード）

　
　監督／ダグ・リーマン

Profile of Hero／Heroin

　
Matt Damon

　１９７０年アメリカ生まれ。。「スター・ウォーズ」を見て役者を目指すようになり、その後演技教室に通い、舞台も経験する。１７歳の時「ミスティック・ピザ」の端役で映画デビュー。ハーバード大学に籍を置きながら出たＴＶドラマで注目を受け、「戦火の勇気」で印象を残す。８歳の頃からの親友、ベン・アフレックとの共同脚本である「グッド・ウィル・ハンティング／旅立ち」でアカデミー脚本賞を受賞。俳優としても同作で主演賞にノミネートされた。その後も「レインメーカー」や「プライベート・ライアン」のライアン二等兵役など、順調に実力を付けている。　他の主な出演作は「レインメーカー」　「プライベート・ライアン」　「ラウンダーズ」、００年『リプリー』、０２年『オーシャンズ・イレブン』など
　　　　　　　　　　　　　　

　トム・ティクバ監督の『ラン・ローラ・ラン』（98）でベルリンの街を走る続けるヒロインを演じて強烈な印象を残したドイツ女優。『ラン・ローラ・ラン』は、99 年のサンダンス映画祭で観客賞を、00年のインデペンデント・スピリット賞で外国語映画賞を受賞。世界中の映画ファンの喝采を受け、日本でもロングランヒットを記録した。 1974年7月22日ドイツ生まれ。ミュンヘンで成長した彼女は女優を志すようになり、ミュンヘンのオットー・ファルケンバーグ・スクールとニューヨークのリー・ストラバーグ演劇学校に通う。『ラン・ローラ・ラン』で一躍、国際的に知られるようになった後は、ドイツで『アム・アイ・ビューティフル？』（98）、『アナトミー』（00）に出演。その後、ハリウッドに招かれ『ブロウ』（01）でジョニー・デップ、ペネロペ・クルスと共演した。

The Director

　監督のダグ・リーマンはニューヨークに生まれ、7歳の時に短編映画を作り始めた。その後、カリフォルニア大学のシネマ・アンド・テレビジョン学部の大学院プログラムに参加。初めての長編作品"Getting in"を監督する。この映画にはスティーブ・メイラー、マシュー・ペリー、アンドリュー・マッカーシーらが出演した。
ジ。96年に、自身で製作と監督も手がけたインディーズ作品『スウィンガーズ』が大ヒット。続いて『ｇｏ』（99）を発表。これら2本の新感覚の青春映画は世界中の若者たちの圧倒的な支持を集める。独自の映像スタイルを持ち、この2本の作品では撮影も担当している。
　　　　　　　　　　　　　　　

Production Note

　原作はロバート・ラドラムが1980年に発表した傑作ミステリー“暗殺者”。日本でも1984年の「文春傑作ミステリー・ベスト10」の海外部門で第4位に選ばれるなど高い評価を受けている。

デイモンは筋肉を鍛えあげ、フィリピン式マーシャル・アーツの“カリ”を学んだ。「カリはとても動きが素早い。3、4種の動作で、ブロックし、罠をしかけ、破壊する高等テクニックです」ジェイソン・ボーンは殺人マシーンとしての訓練を受けているので、リーマン監督はこれまで観客が見たことのない危険な戦闘テクニックを身につけさせたかったのである。

撮影はパリを中心にヨーロッパの各地で行なわれた。パリは映画製作者にとっては規制が厳しく、撮影の困難な街と知られているが、フランス人を中心としたスタッフを集めたことにより、ほとんどの映画に登場したことのない都市の姿をスクリーンに映し出している。中でも、パリの街中をミニ・クーパーがパトカーに追われて疾走するカー・チェイスは目を見張る。

また、チェコの首都プラハは、スイスのチューリッヒの代わりとなるロケ地に選ばれた。撮影隊は、プラハのダウンタウンの大通りを何トンもの偽の雪で覆いつくし、チューリッヒに仕立て上げた。

　　　　　　　　　　　　（以上　パンフレットその他から引用）

鑑賞後の一言

マット・デイモンの過去の映画の印象は、どこか影のある不良ぽい雰囲気だが、知能指数が高い。そんな役柄の映画を記憶している。本作の彼は００７顔負けのスピードと切れのいいアクションの連発で、実にかっこよく、見終わった後もスカッとした感じである。脇役もよく見る俳優が多かったが、中でもＣＩＡ局長役の俳優は、たまたま前回鑑賞した「オールド・ルーキー」の父親役だった。