ビューティフル

I n t r o d u c t i o n

　自分の夢を追い求めるあまり母であることを捨ててましったヒロイン、たモナ。　彼女を実の母とは知らないまま愛くるしい少女に育っていく娘ヴァネッサ。　ふたりが親と子として出会い、本当の愛と喜びに包まれるのは、ミス・アメリカ全米決勝戦の華やかなステージの上だった－。　どんな王冠（ティアラ）よりも大切な、かけがえのない宝物。その存在に気づいたとき、世界は美しく輝き出す。至福のエンディングにすべての人々の涙を誘う、今年一番の感動作。

女性としての幸せ、母になる喜び。時にはそのために切り捨てなければならない夢･･･。決して一つではない幸せのかたちを探し求める女性たちに勇気を与え、世界中を熱い涙で包み込んだ感動作『ビューティフル』。２度のアカデミー賞に輝く名女優サリー・フィールドが監督として心をこめて贈る、母と娘の切なくも心温まる愛と絆の物語。

ハリウッド最高の演技派女優と、天才子役の心温まる共演最後には大輪の花束のような愛情をモナから贈られるヴァネッサ役には、『ポーリー』（98）でデビュー以後、『インサイダー』（99）『アンドリューNDR114』（99）などに出演し、現在ハリウッドで最も注目されている小さな大スター、ハリー･ケイト･アイゼンバーグ。母親モナ役には『グッド･ウィル･ハンティング　旅立ち』（97）でアカデミー賞にノミネートされた演技派女優ミニー･ドライヴァー。ハリウッド最高の演技派と、次世代を担う天才子役の共演が、本作に最高の恵みをもたらしている。

Profile of Hero／Heroin

Minnie Driver

　『サークル・オブ・フレンズ』（95）の演技で評論家達から注目を集めたドライヴァーは、『グッド・ウィル・ハンティング　旅立ち』（97）の素晴らしい演技でアカデミー賞とSAC協会賞にノミネート。その他、オスカー・ワイルド原作の『理想の結婚』（99）をはじめ『ターザン』（99）、アメリカやフランスなどでも公開された『もののけ姫』（97）のエボシ姫役として吹き替えにも挑戦、様々な役柄に挑んでいる。　ほかに、『ゴールデンアイ』（95）、『フラッド』（95）、『スリーパーズ』（96）、『ポイント・ブランク』（97）『リストランテの夜』（97）、『Xファイル』のデヴィッド・ドゥカヴニーと共演した『この胸のときめき』（00）と、多くの作品に出演。

Hallie Kate Eisenberg
　『ポーリー』（98）でデビュー、アカデミー賞ノミネート作品『インサイダー』（99）、『アンドリューNDR114』（99）、テレビ映画『揺れる評決』（99）などに出演した。ABC/ディズニー製作のテレビ映画"The Miracle Worker"（00）ではヘレン・ケラーを演じた。2年もの間出演し続けたペプシコーラのTVコマーシャルを初め、各映画賞のレポーターなどでも活躍、すっかりお茶の間でもお馴染みの顔となっている。　最近では、TVCMで最も素晴らしい演技を行ったパフォーマーとして若手アーティストスペシャルアチーヴメント賞（Young Artist Special Achievement Award）を受賞。その他、『アンドリューNDR114』の演技で素晴らしい若手女優としてハリウッドリポーター誌ヤングスター賞にノミネートされ、『ビューティフル』と"The Miracle Worker"のヘレン・ケラーの演技で、ヤングアーティストアワードのベストアクトレス賞にノミネートされた。

Joey Lauren Adams

　その素晴らしい才能、その外見から想像がつかない独特な話し方などで注目を集める女優となった。アーカンサス出身のアダムスは1989年ロスに移り、アメリカで大人気テレビ番組の仕事を女優としてのキャリアをスタート。　その後、サンダンス映画祭で上映され、MTVでも放送された短編"Strange Habit"に出演、過食症に悩む女性を演じている。同じ役柄を演じることに満足しないアダムスの姿勢はスクリーンでの幅広い作品に現れている。主な主演作に、『マイケル』（96）、ゴールデングローブ賞にノミネートされた『チェイシング・エイミー』（97）、『ビッグ・ダディ』（99）などがある。余暇には詩集の出版やカントリーウェスタンブルースの歌詞など手掛けるなど女優以外の分野でも活躍している。

Production Notes

アカデミー賞受賞女優、サリー・フィールドが自らメガホンを取るということ自体がハリウッドで注目の的になったが、「この作品はサリー･フィールドでなければできなかった。」と語るのは、主演ミニー・ドライヴァーの妹でプロデューサーとして参加したケイト・ドライヴァー。「彼女は才女だけど、ブラックなユーモアのセンスを持っているし、俳優たちから実力以上の演技を引き出す才能を持っている。そして彼女は誰もが何らかの意味で追求しながらも答えを出すことができない、"本当の美しさ"とは何かを問いただす映画を作り出したと思うわ。

アダムス演じるルビー以外に、モナを支えるもう一人の主人公が7歳のヴァネッサだ。本当の母親よりも賢く、視野も広い、モナの夢に想像以上の力添えをすることになる少女を見事に演じるのは、ハリー・ケイト・アイゼンバーグ。　ミニー・ドライヴァーはアイゼンバーグの並外れた賢さについて「彼女は7歳の子供なのに中身はもう７０歳。彼女の集中力は並外れていて、あの若さであんなに役になりきれることには驚かされたわ。彼女は難しいシーンに対しても物怖じせず、とにかくやってみせるのよ！」と語る。
　
監督のサリー・フィールドはカリフォルニア州パサデナに生まれ、芸能一家に育てられたフィールドは、コロンビア・ピクチャーズの演劇クラスに在籍中に、テレビシリーズ"Gidget"（65）に最終オーデション150人の中から主役に選ばれた。そして、"The Flying Nun"（67）、"The Girl With Something Extra"（73）のシリーズによってスターになった。その後、『ノーマ・レイ』（79）と『プレイス・イン・ザ・ハート』（84）の演技で2度、アカデミーを受賞している。また、ジョアン・ウッド｀ワードの4時間特別番組、"Sybil"（75）では、多重人格の若い女性を演じ、エミー賞を受賞している。彼女は大ヒットした『フォレスト・ガンプ　一期一会』(94)でトム・ハンクスの母親役を、『ミセス・ダウト』(93)でロビン・ウィリアムズの前妻を演じた。メジャー映画デビュー作品は、ジェフ・ブリッジスとアーノルド・シュワルツネッガー出演の『ステイ・ハングリー』(76)である。『ビューティフル』はサリー・フィールドの長編映画初監督作品である。

(以上プログラムより引用)