I n t r o d u c t i o n 

　　「明目に向かって撃て!」の疾走感と「スティング」を彷彿させるスリルースクリーンに犯罪映画の傑作が、また新たに登場した。　「ダイ・ハード」シリーズ、「アルマゲドン」、「シックス・センス」と、主演作の多くが記録的な大ヒットとなり、今や世界のマネーメイキング・スター�ｂPとなったブルース・ウィリス。　常に新作が期待される彼が、新たに取り組むのは、一滴の血も流さず・クールで□マンチックで、意外性に満ちた悪党たちの物語である。
　　監督は、ブルースとはこれが初顔合わせとなる、「レインマン」でアカデミー作品賞、監督賞など4部門を受賞した名匠バリー・レビンソン。　リアリティ溢れる人物描写に才腕を振るバリー・レビンソン監督は、ここでも個性的な登場人物たちの対立が生み出すサスペンスとユーモアをスタイリッシュなタッチでまとめあげていく。
　　主人公のジョーを演じるブルースは、脱獄囚で銀行強盗のプ□フェッショナルで、考えるよりも行動が先に出るタフガイ。　その相棒で、自分は悪い病気なのではないかと気に病むヒポコンテリー(心気症)に悩まされるテリーを演じるのは、「アルマゲドン」でブルースと共演経験もあるビリー・ポブ・ソーントン。　ブルースのたっての希望で、この新作で再びコンビを組むこととなった。　軽妙な持ち昧に円熟昧を増した男の色気を見せるブルースと、出演作ごとにカメレオン的な変貌を見せるビリー・バリー・レビンソン監督の繊細な演出のもと、二人の俳優の個性が鮮やかなコントラストとなって、魅力的なダーティー・ヒー□一像を確立している。

C a s t  &  S t a f f

　ブルース・ウィリス　・・・・・・・・・・・　（脱獄囚　ジョー）

　ビリー・ボブ・ソーントン　・・・・・・・　（脱獄囚　テリー）

　ケイト・ブランシェット　・・・・・・・・・　（金持ちの主婦　ケイト）　

　トロイ・ガリティ　・・・・・・・・・・・・・・・・・・　（スタントマン　ハーヴィ）

　ボビー・スレーン　・・・・・・・・・・・・・・・・・　（テレビ局キャスター　ダーレン）

　監督／バリー・レビンソン

Profile of Hero／Heroin

Bruce Willis

　　ニュージャージーの労働者階級の家庭に育ち、芝居のキャリアを積むためにニューヨークへ。８４年の舞台「フール・フォー・ラブ」の主演をきっかけに注目され、ＴＶシリーズ「こちらブルームーン探偵社」の主役で念には人気がブレイク。　映画は８７年に「ブラインド･デート」で初主演。　翌８８年の「ダイハード」の大成功が彼の地位を不動のものとした。他の出演作は９７年「フィフス・エレメント」、「ジャッカル」、９８年「アルマゲドン」、９９年「ストーリー・オブ・ラブ」、００年「キッド」、０１年「アンブレイカブル」、「隣のヒットマン」など。

Billy Bob Thornton

　　１９５５年アンカンソー州生まれ。舞台やテレビシリーズに出演するが、あまり目立たなかった。そんな彼が一気に表舞台に躍り出たのが初監督作品にして脚本／主演も同時にこなす離れ業をこなした「スリング・ブレイド」(９６)でいきなりアカデミー賞最優秀脚色賞を受賞。演技面でも高い評価を受ける。妻は女優のアンジェリーナ・ジョリー。主な出演作は「Uターン」(９７)、「パーフェクト・カップル」(９８)、「アルマゲドン」(９８)、「シンプル・プラン」(９８)、「狂っちゃいないぜ」(９９)、など。

Cate Blanchett
　　１９６９年オーストラリアのメルボルン生まれ。舞台で活躍しＴＶドラマでも高い評価を得る。　映画デビューは９７年の『パラダイス・ロード』、９８年の『エリザベス』ではゴールデン・グローブ賞受賞、アカデミー賞にもノミネートされる。　他の作品は97年「オスカーとルシンダ」、９９年『狂っちゃいないぜ』、『理想の結婚』、００年『リプリー』、「ギフト」など。

Production Notes

　　監督のバリー・レビンソンは現代アメリカ映画界で最高の監督の一人である。１９４２年ボルチモア生まれ。大学で放送ジャーナリズムを学び在学中にニュース番組の演出にも携わる。その後俳優や脚本家として経験をつみ、８２年故郷ボルチモアを舞台にした作品で監督としてデビュー。主な監督作品は８２年「ダイナー」、８４年「ナチュラル「、８８年「グッドモーニング・ベトナム」、９０年「わが心のボルチモア」、９９年「Liberty Heights」など。

　　撮影はオレゴン州からカリフォルニア州にまたがる６０ものロケ地で敢行された。最初のロケ地であるオレゴン州立刑務所では１５０人もの本物の受刑者がエキストラとして出演。　ジョーとテリーが脱獄するシーンの撮影では興奮した受刑者たちが大歓声を上げリアルなシーンがカメラに収められた。

　　その後のロケ地はオレゴン・シティ、ポーランド、ソノマ・カウンティーのサンタローザ、ディロン・ビーチ、ボデガ・ベイ、マリーン・カウンティのサン・アンセルモ、モル・バレー、ニック・コーブなど。

(以上プログラムより引用)

鑑賞後の一言

　コミカルで明るい銀行強盗たちの頭脳的な犯罪手口がおもしろい。　最後に二人が警察に包囲されて仲間割れで二人が打ち合い殺しあうシーンは意外であり、最後まで楽しませてくれた。　ケイト・ブランシエットは私が見た中では「エリザベス」以来だが、彼女の暗いイメージとは違って、明るく美しいケイト・ブランシェットが見られ、印象とはちょっと違う面もあり意外にきれいだった。