I n t r o d u c t i o n 

　　米デトロイトが生んだ白人ラッパー・エミネムの半自伝的成功物語を「Ｌ．Ａ．コンフィデンシャル」のカーティス・ハンソン監督が映画化。　舞台は1995年のデトロイト。主人公はトレイラー・ハウス（低所得者向けの移動型簡易住居）に住み、ヒップホップを通して自己を表現する白人青年。　つまり、エミネム初主演作　『8Mile』　は、彼の半自伝といえるサクセス・ストーリーをベースに、『L.A.コンフィデンシャル』でアカデミー賞を受賞したカーティス・ハンソン監督とのコラボレーションにより、リアルかつビビッドに描いた衝撃作である。


上映時間：　１時間５０分
制作国　：　アメリカ　２００２年
日本公開：　２００３．５．２４
原　　題　： ８　Ｍｉｌｅ
原　　作　：

C a s t  &  S t a f f

　エミネム　・・・・・・・・・・・　（ジミー・スミス　Ｊｒ）
　キム・ベイジンガー　・・・・・・・　（ジミーの母）
　ブリタニー・マフィー　・・・・・・・　（ジミーが好きになる女性　アレックス）
　メキー・ファイファー　・・・・・・　（ジミーを支える親友　フューチァー）
　タリン・マニング　・・・・・・・・・・・　（ジミーの元恋人　ジャニーン）

　監督／　カーティス・ハンソン

Profile of Hero／Heroin

　
Eminem
1999年--米国ミシガン州デトロイトが生んだ、白人ラップ・アーティストのデビュー・アルバム「スリム・シェイディLP」が、全世界で700万枚のセールスを記録した。彼の名は、エミネム「マーシャル・ブルース・マザーズ3世（Marshall Bruce Mathers III）」。自らの人生と爆発する感情を表現した彼の攻撃的なリリック(歌詞)は多方面で激論を巻き起こし、グラミー賞を始め、MTVアワード、ビルボード・アワードなどの音楽賞を独占。一躍、ラップ・アーティストという枠を超えて、現代アメリカのカリスマとなった。そんなエミネムが2002年ベスト・セールス・アルバムに輝く3rdアルバム「ザ・エミネム・ショウ」に続き、待望のスクリーン・デビューを果たした。

Kim Basinger
1953年アメリカ、ジョージア州生まれ。バリー・レヴィンソン監督の『ナチュラル』(84)でロバート・レッドフォードの相手役として映画デビューを果たして以来、ベイシンガーは20本以上の映画作品に出演している。彼女がこれまでに出演した映画作品には、『ナインハーフ』(85)『ノー・マーシー/非常の愛』(86)『バットマン』(89)『あなたに恋のリフレイン』(91)『愛という名の疑惑』(92)『ブロンディー 女銀行強盗』(93)『ゲッタウェイ』(94)『ブレス・ザ・チャイルド』『永遠のアフリカ』(00)等がある。また最近作にはアル・パチーノ、ティア・レオーニと共演の『ニューヨーク 最後の日々』(02)があり、最新作の『Aurora sland』(03)では、ホアキン・フェニックスと共演している。

Brittany Murphy
1977年ジョージア州アトランタ生まれ。映画は93年のアン・アーチャー主演の「家族の祈り」（V）をはじめとして、「DRIVE 破壊王」（96）などのアクションや、レイ・リオッタと共演した「フェニックス」（98）、コメディの「わたしが美しくなった100の秘密」（00）など、多彩な役を演じることのできるハリウッドきっての若手売れっ子女優。ヒット映画「クルーレス」（95）のタイ・フレイザー役で全米の注目を集め一気にブレイクした。最近ではウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリーと共演した「17歳のカルテ」（99）でのローストチキンしか食べられない少女デイジー役が印象深い。

The Director

　監督のカーティス・ハンソンは97年に製作、脚本、監督の3役をこなした『L.A.コンフィデンシャル』で見事アカデミー賞脚色賞を受賞。1945年アメリカ、ネバダ州レノ生まれ。フリーライターとしてキャリアをスタートさせた彼は、70年にH.P・ラヴクラフトの原作を映画化した『H.P・ラヴクラフトのダウンウィッチの怪』(V)で映画の脚本デビューを飾る。翌年には『ミッドナイト・ランブラー』で初めて監督・製作・脚本の3役を手掛ける多才さを発揮する。ハンソンがこれまでに監督した映画作品には、『バッド・インフルエンス-悪影響』(90)『ゆりかごを揺らす手』(91)『激流』(94)がある。その他脚本を手掛けた作品には、『サイレント・パートナー』(78)『ホワイト・ドッグ/魔犬』(81)、『ネバー・クライ・ウルフ』(83)『窓/ベッドルームの女』(86・V)等がある。
　　　　


　　　　　　　　　　　　　

Production Note

鑑賞後の一言
　エミネム。　白人ラップ・アーティスト。残念ながら私は音楽関係はうといので、この名前も知らなかった。　黒人ラップ・アーティストが多い中で彼独特の攻撃的な歌詞で一躍全米のカリスマとなったという。　確かに映画の中で歌う（というよりラップだが）歌詞もいわゆる隠語や汚い言葉が多く日本語で聞けばうんざりするような歌詞で、まさに相手を攻撃する歌詞である。貧しい生活の中から挫折しながらも自分を信じて成功していくエミネム本人の自叙伝であるが、一歩違間違えば堕落していく人生であったかもしれないと感じた。黒人ばかりの仲間との強い友情関係も含め、まずまずの映画であったと思う。