旅を終えて

イレギュラー　　我々の海外旅行は何かとイレギュラーや事件が伴うことが多かった。　トルコ大地震の時も丁度地震が起きた日にトルコに到着しイスタンブール市内の寺院や宮殿が一部観光禁止になったこと。　また中欧三カ国のツアーでは予定していたハンガリーのチャーター便が日本に飛んで来ないことから出発できず関空近くのホテルに一泊させられツアー日程も１日短縮となったこと。　イギリス個人旅行ではヒースロー空港で出口を違えいくつかのターミナルをバスで何往復もして待っている友人に心配をかけたこと、そしてイギリスからパリへ列車で向かう日に丁度、夏時間に切り替わったことと、イギリスからフランスに渡った時に一時間の時差があることから時間の感覚が混乱してしまったこと、イタリア旅行では地下鉄で女美人スリに危うくやられそうになったことなど、我々の旅行にはなんとイレギュラーが多かった。

テロ発生　今回は旅行３日目にまさかのテロ事件が発生し、場合によったら戦争状態にもなりかねない事態で、いつ帰れるかわからないし、代替手段も無く、休暇予定を超えてしまうのではないかと心配でした。　幸い金曜日帰国予定で土、日２日の余裕を持っていたのでなんとか２日遅れの帰国で会社には迷惑が掛からずに済んだが、帰国後、翌日から出社で時差ぼけと事件の後遺症からか一週間は本来の調子には戻らなかった。

久しぶりの西海岸　不謹慎かもしれないが、事件のことを除けば、久しぶりのアメリカ西海岸を楽しむことが出来た。　特にラスベガスは約１０年ほど前に一度訪れているが、今回行ってびっくりしたのはイメージが一変したことだ。　ネオン輝くカジノのイメージが、テーマパークのように一つ一つのテーマに基づいて建てられた巨大ホテルが立ち並び、建物を見るだけでも楽しい。　ラスベガスはこの１０年でかなりの変貌を遂げたという。

ラスベガスの楽しみ方　ラスベガスの楽しみはカジノとショーを楽しむのがこれまでの定番だったが、最近は子供やカジノをしない人達も楽しめるように、巨大ホテルの中にテーマパークのようにテーマに応じた街や施設が作られていて、建物の中にいるのが嘘の様に思えるほど本物そっくりな街や建造物に空まで作られているので、まるでパリ、ベネチア、ニューヨークなどの街角にいるようである。　そしてショッピングセンター、美術館、動物園、レストラン、劇場、遊園地などなど、ホテルの中で少しも退屈しないエンターテイメントがあふれている。

　リピーターが多いのもラスベガスと言われるが、その訳がわかるし、我々も何回でも行ってみたいところである。　また数日では見切れないほど、まだまだたくさん見所が残っているのも事実だ。　もちろんラスベガスではすべてのホテルに必ずカジノがあり２４時間いつでも楽しめるし、市内のバスも２４時間動いていて眠らぬ街でもある。　今回の事件で余分に滞在したホテル代は自腹だがラスベガスのホテル代はワンルーム二人で５０ドルと格安である。　つまりホテル代で儲けなくてもカジノで充分採算が取れている。

添乗員なしのツアー　今回のツアーは添乗員が同行しないツアーで、現地で代理店が世話をしてくれた。　しかし、現地の代理店の対応はツアー客にとってみると不親切な面が多く見受けられ、少々不満であった。　まず、我々ツアー客の世話をしてくれる現地の代理店の人間が日替わりで変わり、誰が担当かは決まっていない。　まして、今回のようなテロによるイレギュラーで我々が一番不安な思いをしているのに、決まった担当者がいないので質問もろくに出来なかった。　代理店の説明もあいまいで、事務的だし、日本の旅行社の指示がないと何も動けないし判断も出来ないと言う。　そのうち、代理店のマネージャーが登場してきて、なんとか我々の怒りも治まったが。

最後の日は写真を撮る余裕が無かった　最後の日はまだ帰れるかどうかわからず、不安な精神状態だったためか、最終日の空港での写真は一枚も撮らなかった。　普通だったら、必ずシャッターを押していたと思うが、振り返れば、それどころではなかった。　自称報道カメラマン？としては失格であった。　この旅行記も最後は写真のないページとなってしまい、残念であり、悔しい。